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始まりの木

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「よく覚えておけ、藤崎。あれが今の日本の学問の姿だ。民俗学に限ったことではない。権威をもって相手を貶め、嘲弄することで自分を高めようとする。礼儀も品位もありはしない。」
(七色:p90)

「日本人にとっての神とは、信じる者だけに救いの手を差し伸べる排他的な神ではない。人間は皆生まれながらに罪人だと宣言する恐ろしい神でもない。ただ土地の人々のそばに寄り添い、見守るだけの存在だ。まさにこの大柊のようにな」(始まりの木:p169)

「確かに東京は立派な町だし、これからももっと大きくなるだろう。けれど、世界はそんなものよりはるかに大きいし、世界より…」ふいに住職は胸に親指を当てて、
「心の方がもっと大きい」またにやりと笑う。(灯火:p277)



小学館 紹介文より

『神様のカルテ』著者、新たなステージへ!
「少しばかり不思議な話を書きました。
木と森と、空と大地と、ヒトの心の物語です」
--夏川草介

藤崎千佳は、東京にある国立東々大学の学生である。所属は文学部で、専攻は民俗学。指導教官である古屋神寺郎は、足が悪いことをものともせず日本国中にフィールドワークへ出かける、偏屈で優秀な民俗学者だ。古屋は北から南へ練り歩くフィールドワークを通して、“現代日本人の失ったもの”を藤崎に問いかけてゆく。学問と旅をめぐる、不思議な冒険が、始まる。
“旅の準備をしたまえ”

〈 編集者からのおすすめ情報 〉
シリーズ330万部のベストセラー『神様のカルテ』著者、最新作!
カバーイラストは、
『むぎわらぼうし』『ルリユールおじさん』で知られる
絵本作家・いせひでこさんにお寄せいただきます。

【目次】
第一話 寄り道【主な舞台 青森県弘前市、嶽温泉、岩木山】
第二話 七色【主な舞台 京都府京都市(岩倉、鞍馬)、叡山電車】
第三話 始まりの木【主な舞台 長野県松本市、伊那谷】
第四話 同行二人【主な舞台 高知県宿毛市】
第五話 灯火【主な舞台 東京都文京区】

【状態】
初版/帯付き

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